〈車の場合(18分/9.4km)〉
「ベスト電器スタジアム」から福岡高速環状線/C経由
〈公共交通機関の場合(38分/460円)〉
「ベスト電器スタジアム」→徒歩6分(450m)→「東平尾公園入口」→39B 普 博多駅行[空港通]で14分→「博多バスターミナル1F」→徒歩0分(4m)→「博多バスターミナル1F」→203 普 室住団地行[国体道路 六本松 原]→「キャナルシティ博多前」→徒歩4分(300m)
博多のソウルフードを衝撃の破格で
中洲をなぞるように流れる博多川のすぐ近く。
博多を代表する複合商業施設であるキャナルシティ博多から上川端商店街を歩いていると一際目を引くラーメン店を発見。
真っ赤な看板にレトロなフォントの歴史を感じる博多ラーメン店。

チープな見た目で年期の入った外装からは、正直なところラーメンの味への期待感は持てない。

それでもなお、店内へと吸い込まれてしまうきっかけとなるパワーワードに衝撃を受ける。

『ラーメン 290円』
様々なコストが高騰しているこのご時世、この店で何が起こっているのか。

トッピングメニューだけでなく、おつまみメニューまで想像以上に充実している。
揚げ物まで提供しているこの状況でどうやって経営を成立させているのか。

これだけ興味深いラーメン店を素通りすることはできず、店外に設置された券売機と対峙。
麺の固さは食券購入時に決定する方式。
紛れもなく、290円である。
この価格帯でラーメンを提供し続けていることが、企業努力の賜物であることは疑いようのない事実。
少しでも応援をさせていただきたい気持ちと、ラーメン以外のクオリティを自分の五感で確かめたい思いから「唐揚定食」を購入し入店。
安さを超えるこだわりの美味しさ
大きなテーブルの周りに丸椅子が並んでおり実質カウンター席のような座席。
出来上がった料理は厨房と客席を繋ぐ小窓のカウンターからセルフで受けとるシステム。
サービスエリアのレストランを彷彿とさせる。
もちろんセルフサービスの冷水と共に、トレイに乗った料理を自席へ持ち運ぶ。

唐揚定食(バリカタ)(¥580)。
とても580円で食べられるとは思えない満足感が視覚に飛び込んでくる。

一見すると薄そうなスープ。
しっかり豚骨スープとして成立する美味しさと深み。
売価からして原価がかけられないことなど誰もが承知しているが、炊かれた豚骨の香りと味わいがする。

麺もしっかり固めで豚骨の旨味と脂がしっかり絡む。

トッピングは青ねぎとチャーシュー。

トッピングが乗っているだけで奇跡に近い。
なにも文句はない。

ライスは小ぶりのお茶碗に盛られている。
ジャーで長時間保温した香りと風味を感じるがご愛嬌。
粒がしっかりと立っていて不満はない。

唐揚げのボリュームにもおったまげ。
おそらく衣を付けて揚げた自家製のように感じた。
揚げてから時間が経過した唐揚げをレンジアップしたようなしっとり感を感じたが食べ応えもあり美味しい。
やはり、特筆すべきはコストパフォーマンス。
安かろう悪かろうに甘んじることのない美味しさへのこだわり。
24時間営業する同店だからこそ観られる様々な人生模様。
博多の「ソウルフード」としてこれから先も愛され続けて欲しい。
ごちそうさまでした!