カテゴリー

【福岡/ソトグル】『博多水炊き濱田屋 本店』

アクセス

〈車の場合(15分/6.5km)〉

「ベスト電器スタジアム」から空港通り経由

〈公共交通機関の場合(40分/260円)〉

「ベスト電器スタジアム」→徒歩27分(2km)→「福岡空港駅」→空港線 各停 姪浜行で5分→「博多駅」→徒歩3分(53m)→「博多駅」→七隈線 各停 橋本行→「櫛田神社前駅」→徒歩3分(210m)

鶏を味わい尽くす博多水炊き専門店

博多のグルメを網羅する上で外せないのが「水炊き」。

一見、料理自体の組み立てはシンプル。

しかし、食材の質と調理方法が美味しさの善し悪しを大きく左右するとても奥の深い料理であると認識している。

福岡に根付く食文化と博多水炊き発祥といわれる「水月」の影響が博多の名物といわれる由縁とのこと。

そのため博多を中心に地元民から長く愛される人気店が数多く存在し、老舗店ともなれば少しばかり敷居が高く感じる。

人気の老舗個人店となれば予約の難易度も上がり、敷居の高さからなる緊張感で落ち着くことができないのが懸念点。

今回は様々な口コミやレビューを比較した上で「濱田屋」さんを事前予約。

綺麗で広々とした店内は、ゆったりと落ち着く和モダンな空間が広がる。

今回案内されたのは掘りごたつ式の個室。テーブル中央には鍋がスタンバイ。

店内の内装に客席の造り、食器、丁寧な接客、要所から感じられるワンランク上な演出。

特別な時間を過ごしている高揚感に浸りなながらも、心が落ち着く居心地の良さ。

旨味が詰まった食前スープに軍杯

今回は「博多水炊き濱田屋 本店コース」(¥5,720)を事前に予約。

まずは、小鉢と共に注文したザ・プレミア・モルツ(¥660)が到着。

さっぱりとしたもずくで口の中の準備を整える。

もずく特有のしっかりとした楽しい食感が際立っており、コース全体の期待感が高まる

次は、先付け5種盛り。

白子の天ぷらや明太子などお酒の肴になる一品ばかり。

ひとつひとつのクオリティが高く、少しずつ期待を越えてくる美味しさに心が朗らかになってくる。

間髪入れずに馬刺し(国産赤身)が登場。

色艶から伝わる肉質の良さ。

一枚は小さいながらも厚みがあり噛むほどに旨味を感じる

仲居さんが鍋の蓋を開けるとお待ちかねの水炊きが姿を現す。

骨付きの鶏のぶつ切りが入っている。

鶏を食べると思いきや、仲居さんに注いでいただいた熱々のスープに青葱を加えて。

うっまい。

新鮮な鶏ガラを短時間で一気に炊き上げたというスープは深い味わい

コクがあって後味がスッキリしている。

スープの美味しさに衝撃を受けているところに骨付き肉。

生後90日の赤鶏を丸鳥から調理した鶏肉は柔らかくて身がしっかりしている。

雑味のない鶏肉の味わいが美味しく、さっぱりとした酢醤油がナイス。

酢醤油は厳選された山口県萩特産の橙を使用。

博多にある老舗醤油蔵の醤油と合わせ、甘味と酸味の利いた酢醤油は癖になる味わい。

ポン酢との違いは明確。香りが違うのだ。

続いても仲居さんが美しい手際で次の具材を調理してくださる。

平皿に広がった鶏のミンチを無駄のない動きで丸め取りスープへ投入。

レバーも加えると砂時計を設置。

砂が全て下に落ちる頃が食べ頃とのこと。

具材を入れるタイミングや火加減など何も気にすることなしで至れり尽くせり。

砂が落ちるのを待つ間には揚げ物の鶏の唐揚げ。

皮がカリカリで中のお肉はほんわりジューシー

肉汁をしっかりと閉じ込めており技術の高さを感じる。

もも肉とむね肉の食べ比べができるのも嬉しい。

唐揚げに魅了されている間に追加のお肉も食べ頃に。

軟骨を混ぜ混んである鶏団子は驚くほど柔らかくふわふわ

レバーも臭みのない濃厚な味わいで、しっかりとした食感が新鮮さを物語っている

糸島美豚豚ロースしゃぶは鍋の中を泳がせた長ネギの千切りを包んで。

豚肉の旨味がかなり強く、脂身と赤身のバランスが絶妙なロースはさっぱりとした味わい

お肉を食べ終えたら野菜を投入。

鶏の旨味がたっぷり凝縮された水炊きのメインとなるのは、野菜たちといっても差し支えない。

鶏肉から出た旨味という旨味を余すことなく堪能できる。

具材を全て食べ終えたら、ありとあらゆる旨味が溶け出したスープを再度いただく。

見るからに輝きが違う

表面に浮かぶ鶏の脂が黄金の輝きを放っている

うんまいっ!

最初に口にした状態から驚くべき進化を遂げている

素材の力とそれらが組合わさることで育まれる味の分厚さをストレートに感じられる。

〆には麺と迷った挙げ句、おじやを選択。

鶏の旨味と脂のコク、野菜の甘味が染み出したスープをごはんに吸わせていただく。

こんなもの美味しくないわけがない。

仲居さんの絶妙な作り方によってフワフワに仕上がった溶き卵

長い時間をかけて濱田屋 本店コースと向き合い続けた私を労ってくれているかのような優しい味わい

最後には甘味を食べながらこれまでに食べたコースの品々を回想する。

これまたアイスクリームの濃厚さと柑橘のさっぱりとした爽快味が最後の最後まで楽しませてくれる

味、空間、サービス。

隅から隅まで洗練されており研ぎ澄まされたコンディションで味わうスープの味わいは忘れられない。

ごちそうさまでした!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次